2025年2月22日 翻訳研究会の例会報告

『赤毛のアン』――マリラの隠された物語

『赤毛のアン』はそのタイトルからも明らかなようにアンという名の孤児の物語ですが、実は養母のマリラの物語でもあります。俗にいう「敬虔なクリスチャン」であるマリラが、信仰についての考えを深め、新たな人間関係を構築していく成長物語、あるいは「教養小説」でもあります。日本で長年読まれてきた村岡花子訳の『赤毛のアン』が、このマリラの物語をどのように捉えているか、原作と同じなのか違うのかということを中心に、翻訳が原作の「書き換え」であることをお話しし、翻訳論として論じるとはどういうことなのかを考えました。

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